受賞暦多数のクリエイティブ集団、葵デジタルクリエーションで 「キリンビール大学」等をてがけるプロデューサーが、クライアントとクリエイターの狭間となるプロデュース現場でいま何が起きているのか、そこで起きがちな問題と解決策、これからのクリエイターに求められるもの、について、実例を交えて解説します。
- スピーカー
- 塩田泰典さん(葵デジタルプロモーション プロデュース部 チーフプロデューサー)
最近はWebデザイナーとして制作をするだけではなく、コンテンツの企画などもやっているので、プロデュース系のセッションも受講してみました。
Web制作の現場では、より作業内容が専門化し、スタッフが細分化していきました。そのような状況の中、あらゆる条件(スタッフィング・予算・スケジュールなど)のもとで「成立」する提案が必要になってきてます。
セッション内では、クライアントからの依頼内容をどのように提案していったのかを3つの事例をもとに紹介していただきました。
- 「森永おいしい牛乳」の場合(※現在はキャンペーン終了)
- 依頼内容
同窓会の場をプレゼントするキャンペーンを行います。ユーザーには同窓会したい昔の仲間達との思い出やエピソードを投稿してもらい、内容を吟味したうえ、抽選で当選者を選びます。つきましては、この投稿が増えるようなWEB企画を提案してください。 - 提案内容
- 自分が投稿したものを有名な声優さんが読んでくれる朗読シネマで読んで欲しいと思わせる →有名な声優の起用
- とことんノスタルジックな気分に浸れるようなビジュアルで同窓会したいと思わせる →光の表現の巧いアニメーターの起用
- オリエントコーポレーション「惑星サルーン」の場合
- 依頼内容
これから「クレジットカード」を持つであろう若者や、まだカードを持っていない人たちに、小難しい多岐に渡る情報でも、面白おかしく簡潔に紹介し「クレジットカード」を身近に感じて欲しい(で、いずれはカードを持って欲しい)。ついては、気軽に見て楽しめるカード情報満載WEB企画を提案してください。 - 提案内容
- 一目で「何だこれ?」「面白そう」というインパクトを残す設定・ビジュアル →ビックリするくらい精密な絵の描けるイラストレーターの起用
- 情報が多岐に渡るので、小さいコンテンツをたくさん、飽きさせないように展開 →動画あり、クイズあり、マンガあり・・・表現の違うものをひとつにまとめる「場」をつくる(情報はつめこみ過ぎない) →サルでもわかるカード情報サイト
- 「キリンビール大学」の場合
- 依頼内容
日常生活において気っても切れないほど身近なビールの存在。にもかかわらず、5000年もの歴史を持っていたり、種類もたくさんあったりと。実は知らないことがたくさんあります。見終わった後で、ビールをもっとおいしく、楽しく飲んでもらえるように。ビールを啓蒙するWEBサイトの展開方法を提案してください。 - 提案内容
- 多岐にわたる情報をあたかも講義を受けているような感じで伝える →「大学」という場を作る
- ビールに対する「大人」の知的好奇心をくすぐるフォーマット・雰囲気をつくる →「大学」のジオラマを制作してくれるアートディレクターの起用
これからのクリエイターに求められるものとして、
- これとこれを組み合わせたら面白いだろうと思える=想像力(ネットワーク力)
- たくさんの人間が関わった際に起こりがちだが、実制作においていかにクライアントを含む全員が「完成イメージ」をどれだけ具体的に共有できるか、そして完成形までうまく進行していけるか=コミュニケーション力
をあげていました。
そして最後に、プロデューサーはもちろんのことクリエイターもプロデューサー的視点からの発想・提案が求められている(必要とされている)のではないでしょうか?としていました。
広告的な案件は普段携わりませんが、クライアントからの提案をどのようなソリューションで返していくのか、3つのケーススタディに触れることができ、テンションをあげさせてくれるセッションでした。

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