アートディレクター・佐藤可士和氏の奥様で、SAMURAIのマネージャーでもある佐藤悦子さんの著書「SAMURAI佐藤可士和のつくり方」を読みました。
「つくり方」とありますが、夫の自慢話とかではなく、アートディレクターという職種を世間に認知してもらうために、そしてアートディレクター・佐藤可士和氏、SAMURAIのブランディングのために行ってきた事、仕事への取り組む姿勢などが書かれています。
書籍全体を通じて感じた事は、SAMURAIといえばもちろん「佐藤可士和」というアートディレクターがイメージされるのですが、その裏でマネージャー・悦子氏の存在が大きくあるということでした。
業界内ではどんなに有名であったとしても、一般社会とのあいだにはものすごく溝がある。その溝を埋めるべく、悦子氏がマネージャーとしてブランドを一から築いていった様子が書かれています。
ブランディングというと対外的なイメージがありますが、それだけはなくアートディレクター・佐藤可士和氏の姿勢というか、考え方も変えていく作業もあったそうです。「クリエイターだから」ではなく、世間一般に広く認知されるなら、クリエイターとクリエイターでない人たちとの意識の溝を埋めていく事が重要であるとしています。
一番印象に残っているのが「今後やりたいと考えていることは、積極的に口に出す」という部分。同じ時期、テレビを見ていて格闘家の魔裟斗氏やプロゴルファーの上田桃子氏も同じように「口に出す」ということを言っていました。明確に言わなければ、チャンスはなかなか出逢えないということでした。
私はどちらかというと、そういうことが恥ずかしいというか、言ってダメだったらどうしよう・・・とか思ってしまいます。試験前に「やべぇ、全然勉強してねぇよ〜」といって保険をかけるタイプでしょうか(笑)。でも、自分も昨年「こういうことがやりたい」と言ってみて、それが少しですが実現していった経験をしているので、口に出してみるということも大切なのかも・・・と改めて思いました。
これらの作業により、仕事の幅もひろがり、ただのデザインワークだけではなく、問題の本質をつかみデザインを通じて解決していくというスタイルの仕事を多数てがけていくことになります。SAMURAIの近年の作品も紹介されていますので、あまりSAMURAIのことを知らない人でも、楽しめる一冊です。
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