2009年1月18日に開催された、多摩大学大学院の説明会。その基調講演である田坂広志教授の「知的プロフェッショナルへの戦略」のレポートをまとめたいと思います。
これからの高度知識社会において活躍するのは、「ナレッジ・ワーカー(知識労働者)」ではない。 これからの時代に活躍するのは、「専門的な知識」だけではなく「職業的な知恵」を身につけた「知的プロフェッショナル」と呼ばれる人材である。
では、その人材へと自己形成するための戦略とは何か。そのための自己投資戦略とは何か。その戦略を実現するために「社会人大学院」をいかに活用するか。 本講義では、そのことを述べる。
- 戦略とは「橋のデザインを考えるのではなく、川の渡り方を考える」ということ
- AかBか迷ったら、どちらが楽できるかではなく、どちらが苦労できるかで選ぶ
- 卒業していない課題は、不思議と後から追いかけてくる
- 「知識社会」とは知識が価値を失う社会・・・知識はネットですぐに探し出せ、またすぐにチープ化する
- 「専門的な知識」も大事だが、もっと大事なのは「職業的な知恵」
- 技術(スキル、センス、テクニック、ノウハウ)だけではなく、心得(マインド、ハート、スピリット、パーソナリティ)も磨いていかなくてはいけない
- 自己投資・・・お金は後で戻ってくる、時間は戻っては来ない
- 時間とは不平等な資産である・・・長さは平等だが、密度は不平等である
- 時間の密度を高めることが重要・・・悪いコンディションのときでも力を発揮する「体力」と、退屈な会議の中でもひとつ課題意識(hidden agenda)を持って臨む「技術」
- ただ経験しているだけでは知恵はつかない。経験したことをしっかり「反省」し、仮説でもいいから対策を考える
- 自分に自信がないと謙虚になれない、本当に心が強くないと感動が出来ない
田坂さんの話し方は、迫力があるというわけではありませんが、時間とともにグイグイ引き込まれていく感じがしました。
今回は「すぐにでもMBAを」とかそういうことではなく、自分の今後のキャリアを考えるうえで、ひとつのヒントになればと思い参加させていただきました。講演内容が多摩大学大学院の宣伝ではなく、「ビジネスマンとしてのキャリア戦略」という広いレイヤーでお話してくださったので、本当におもしろかったです。
田坂さんの書籍を読んだことはないのですが、これを機会に何か一冊読んでみたいと思いました。

田坂広志さんの話は、たいへん参考になりますよね。私も最近、テクニック的なことに注目しすぎる傾向にあるなあと思っていました。もっとマインド的なことに注目すべきなのでは、ないかと。多くのビジネス書を読んでいますが、最近では、何かリアリティのなさを感じてきています。そこで、もっとリアリティのある学び方はないかなあと思い、自分のいる世界とはちがうプロフェッショナル、つまり、異分野のプロフェッショナルの仕事の仕方、考え方を参考にしようとしています。特定の人に注目するというより、職業自体に注目したらよいのではないかと思っています。