スクーリング・パッド農業学部 レポートその7・中洞正さん

スクーリング・パッド農業ビジネスデザイン学部第6期、この日の講義は山地酪農研究所・所長の中洞正さんです。
牛を放牧しながら育てる「山地 ( やまち ) 酪農 」を行われている方です。

岩手県岩泉町で酪農を開始。24時間 365日、畜舎に牛を戻さない通年昼夜型放牧、自然交配、自然分娩など、山地に放牧を行うことで健康な牛を育成し、牛乳・乳製品プラントの設計・建築、商品開発、販売まで行う中洞式山地酪農を確立し、自社プラントで生産した「中洞牧場牛乳」などをはじめとした乳製品を直接消費者に販売している。
著書に「幸せな牛からおいしい牛乳(コモンズ社)」「黒い牛乳(幻冬舎)」など。

セッションが始まる前、中洞さんの牧場でとれた「中洞牧場牛乳」をいただきました。市販の牛乳よりあっさりしており、色も乳白色でした。これは山地酪農だからできる味わいだそうです。

中洞さんは市販の牛乳との違いについておっしゃっていました。「日本の牛乳のほとんどが白。うちの牧場の牛乳は、脂も黄色いしバターにしても黄色くなる。これは青い草を食べているから。」

青い草を食べること、そして広い牧場で放されて飼われていることが一般的に思ってしまいますが、多くの牧場では牛はつなぎ牛舎のなかに入れられ、干された草や飼料を食べさせられています。

昭和62年、全農と乳業メーカーは「乳脂肪分3.5%」を基準値に定めました。この値をクリアしないと買い取ってもらえない・半値になってしまうということがあるそうです。放牧しながら飼うと、季節によって3.5を下回ってしまうことがあるらしく、多くの酪農家は自然放牧をあきらめたそうです。

中洞さんは直接的な表現は避けていましたが「乳業メーカーが販売している飼料をあたえると不思議と3.5を超えるんだよ」ともおっしゃっていました。乳業メーカーはアメリカから飼料を輸入しているそうです。日本の酪農はアメリカの余剰飼料を消費・消化する仕組みになっているとのことでした。

「中洞牧場牛乳」のパッケージには3.0という数値が記載されています。季節によって数値は3.5を超えることも下回ることもあるそうです。 また自社で小さなミルクプラントもつくられたそうです。安値で買い取られることなく、自信を持って牛乳を流通させる仕組みを作っていらっしゃいました。
あえて一番低い数値である3.0を記載している、それを自社で加工し販売している。ここに中洞さんの山地酪農への強い自信・信念を感じることが出来ました。

「最終的には消費者にしか助けられないよ」

同業者にどんな顔をされても、自分の信念を曲げずに突き進めば、消費者からも信頼され、強い価値を生み出すことができるということを学びました。

プロフィール

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林 大輔
旅を売るWebデザイナー / ジャム男子
楽天トラベルでWebデザイナーとして働いています。ごくたまに個人でもWebサイト作ってます。趣味ではジャムをつくる自称・ジャム男子。
著書「FireworksレッスンブックCS6対応」「ガレリアCSS

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