スクーリング・パッド レポートその19・佐藤卓さん

スクーリング・パッド レストランビジネスデザイン学部第15期の聴講にうかがいました。 この日のゲストは野菜を食べるカレーでおなじみ「camp」を運営している株式会社バックパッカーズ・佐藤卓さん。実は佐藤さん、新卒から14年勤務した日産自動車を退職して飲食の世界に入った、いわゆる「脱サラ」組だったんです。

日産自動車時代は、法務室やアメリカ駐在、商品企画室に配属されていた佐藤さん。その後「人生を冒険してみるのも楽しいかも」との想いで、飲食の道に進まれたそうです。

アメリカ駐在時代、日本食・日本の食文化がリスペクトされていることに気づきます。それを「健康的」「楽しい」という部分が支持されていると気付き、「日本の国民食を提供しよう」との想いから『カレー』にたどり着きます。

カレーショップの多くは、カツカレー・ポークカレーに代表される「不健康」、つくり置きを温めるだけの「超退屈」というのが当たり前でした。そして店内をみまわすと、ほとんどが男性客で占められています。一方、女性の94.4%はカレー好き、74.4%はカレーを外で食べるとのアンケートもあります(おそらくカフェやインド料理店、社員食堂などで食べている?)。
「既存のカレーショップは男の世界。でも女性はカレーが大好き」・・・つまり、「不健康」「超退屈」の逆、「健康的」で「楽しい」カレーを提供できれば、女性に支持される、そしてアメリカ進出もできると考えつきます。

1品1品手づくりでつくるライブ感=楽しい、そして野菜感=健康的。これらをイメージする「camp」を店名に名付け、2007年3月14日代々木に「camp」をオープンします。しかし、オープン当初は閑古鳥が鳴いていたそうです。売れない!佐藤さんいわく「理屈だけだった」と表現なさっています。貧乏の恐怖、折れる心、極限の疲労・・・「アメリカに進出しよう」という想いをしまいこみ、代々木店を大事にしていくことに

そんななか、常連客の方がガッサリ野菜をもってきてくれ「これでカレーを作ってくれ」とお願いされたそうです。今まではお客様が野菜を選ぶスタイルをとっていたそうなのですが、そこから「1日分の野菜カレー」が登場します。すると、一気に好転。多数のメディアに取り上げられ、2010年にはJR東日本グループ・NRE(日本レストランエンタプライズ)と業務提携を結ぶまでになりました。

私はecute品川サウスにある「camp express」に何回かうかがったことがありますが、ここはNREのFC店。実は直営店は1号店の代々木しかないという珍しいスタイルをとっています。

他にも印象的なフレーズがたくさんありました。

  • 「不健康・超退屈=男の世界」キーワードを逆にすれば、「健康的・楽しい」キーワードと逆のターゲットを狙える
  • ネーミングはあとづけ。コンセプトを表現するネーミングが大事。
  • 画でわかる。1分でわかる・・・言葉ではなくビジュアル。スプーンをスコップ型に、ピッチャーは水筒、飯盒をナプキンケースにしたり、1〜10までコンセプトを表すものに。
  • コンセプトが正しくておいしいお店は山ほどある。「子づくり」と「子育て」は違う。育て方も大事。
  • とんがりまくっている=刺さるターゲットは狭い。針で穴をあけることは出来るが、穴はとても小さい。

佐藤さんは「今サラリーマンなのに、魔が差して脱サラしようとしている方。すごく大変だけど、絶対やった方がいい!」と力強くおっしゃっていました。

プロフィール

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林 大輔
旅を売るWebデザイナー / ジャム男子
楽天トラベルでWebデザイナーとして働いています。ごくたまに個人でもWebサイト作ってます。趣味ではジャムをつくる自称・ジャム男子。
著書「FireworksレッスンブックCS6対応」「ガレリアCSS

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